Q1「4月から始まった応益負担などの影響はどうでしょうか?」
通所施設をやめたり、通所日数を減らす人、給食を頼まなくなった人、介護費用のために生活費を削っている人が増えています。はっきり言えるのは「良い影響は何もない」ことです。(あったら教えて下さい!!)
・この点については新聞やテレビでも何度か取り上げられています。通所施設では県レベルで何十人と退所者が出ています。全国的には現在厚生労働省も状況を集計中ですが、利用者側は通所でもらう工賃がせいぜい5000円程度なのに利用費と給食費で1万5000円程度となりやめる人や食事を弁当などに変える人が増えています。テレビでも報道されましたが昼食代を削るために通所施設の給食をやめて100円バーガーとポテト、飲み物は公園の水道という人もいました。事業所側も毎日の通所人数による日額報酬(日払い)でどこも2割程度の減収となっています。すでに職員等の給与の見直しを進めている事業所も出始めています。
・介護サービスの利用は毎日の生活に必要不可欠で利用減はあまり出ていませんが、費用負担についてはいきなり上限の2万円、3万円の人も多く生活費や貯金などを食いつぶすという人も多いようです。問題は実際に払えなくなる時で影響は半年後、1年後とじわじわとやってきます。
・6月には国松滋賀県知事(今回の選挙で代わりましたが)は実態とかい離している支援法を「国の設計ミス」と批判し、軽減策など県独自の対応を検討していることを明らかにしました。
・先日福岡で障害を持つ娘を殺した母親に実刑判決が出ましたが、今年の3月〜5月の間で障害者や障害児に関連した心中事件がすでに8件も起こっています。障害者自立支援法が直接、間接に生きることそのものを阻害しようとしています。
Q2「認定調査を受けましたが、後はどうなるのでしょうか?」
調査を受けた後は障害程度区分が決まりますが、10月からのサービスの支給決定の前に、どんなサービスを利用したいかを聞かれます。それを受けて市町村が支給決定を9月までに行います。
介護保険の場合は要介護度によって使えるサービスの上限が自動的に決まりますが、障害者の場合は障害程度区分だけでは決まりません。障害程度区分は国から市町村等に下りるお金の基準であって、一人一人が使えるサービスの基準や上限ではないことは6月の課長会議でも強調されています。しかし実際には国基準通りの低いサービスにしようとする市町村も出てくるでしょう。市町村は障害程度区分も参考にして新たな支給決定基準を作らなければなりませんが、公開されるかどうか、利用者の意見を聞いて作るのかどうかが問題です。調査後の手続きは
A、審査会で決定した障害程度区分(1〜6あるいは非該当)の通知を受ける(審査会では調査内容をコンピュータで処理した1次判定に医者の意見書と調査員特記事項を加えて委員が決定します) →→→→
B、区分をもとにどのようなサービスを利用してどのような生活を組み立てたいかなどの希望を聞く「サービス利用意向聴取」を受ける。 →→→→→
C、障害程度区分と大阪市の支給決定基準、本人のサービス利用意向をもとに1週間の利用計画などを入れた「サービス利用計画案」を作ってもらう →→→→→
D、サービス利用計画案をもとに区役所(ケースによっては市役所)が利用出来るサービスの内容や上限などの支給決定を行い、通知を受け取る。 →→→→
E、本人と事業所でサービスの利用契約を行う。
ちょっとややこしいのはCの「サービス利用計画案」。これは区役所の支給決定のたたき台となる支給決定案のことで全ての利用者に作ります。10月以降、単身(家族がいても単身に近い状態の人)でサービスを長時間使う人や複数のサービスを使う人で事業所とのやりとりが難しい人、施設から地域移行した人などに出るものに「サービス利用計画費」というのがありますが、こちらは対象者が約1割で別のものです。
Q3「サービス利用計画案は誰が作るのでしょうか?」
社協(社会福祉協議会)の調査員か自立生活センターなどの相談支援事業実施機関かのどちらかになります。本人が選ぶことができます。
Bのサービス利用意向聴取とCのサービス利用計画案の作成は実際には同時に行われます。サービス利用意向聴取は調査の時にも一応聞かれていますから、今までと同じサービスの内容や時間数で良く、大阪市の考える基準の範囲内で収まるケースでは1回の訪問でBとCを両方行えると思います。
問題は誰が作るのかですが、基本的には社協の調査員が行いますが、10月からのサービス利用計画費の対象になる人は相談支援事業の実施機関が行うことになります。ただし本人の希望によりどちらかを選ぶこともできます。まずはどちらになるかを大阪市で決定して通知がきますが、この際には国の基準である「入所・入院から地域生活へ移行するため、一定期間、集中的な支援を必要とする者」「単身で生活している者(家族が要介護状態であるため等、同居していても適切な支援が得られない者を含む)であって、知的障害や精神障害のため自ら適切なサービス調整ができない、極めて重度な身体障害のため、サービス利用に必要な連絡・調整ができないため計画的な支援を必要とする者」をもとに調査項目のコミュニケーションや電話利用が難しいなどで機械的に判断されます。(具体的な分け方については16ページ参照)基本的には本人の選択が尊重され、区や違う障害の相談支援事業者であっても自分の知っている相談支援事業所に頼むこともできます。(名簿一覧は18〜19ページ)
Q4「大阪市の支給決定基準はどんな内容ですか?」
基本的にはこれまでのサービス時間数に近い時間数で考えられていますが、障害程度区分によって変わります。また基準では足りない人には加算、また非定型で調整という方法もあります。
障害程度区分による基準については17ページを見て下さい。基本的に障害の重さ(区分)と家族状況によって基準時間数が考えられていますが、この考えはこれまでとほぼ同じです。ここではサービス内容の説明は詳しくできませんが、基本的には居宅介護(ホームヘルプ)はそのまま居宅介護で従来通りの決定で移動介護については
Q5 9月の時点で起こっていることはどんなことでしょうか?」
−新聞記事より−
● 小規模の作業所がつぶされる?「寅さんのパン屋苦境(○○ページ)」 新制度では実績5年未満、10人未満の作業所は対象外なのです。
● 移動支援を行う事業所が減る?「6割の事業者が見合わせ(○○ページ)」 8.24課長会議で川崎市がモデルとして取り上げられましたが、現実には事業者がそっぽをむいています。
● 精神科病院の中での地域移行が進む?「入院患者減らし、数合わせの懸念(○○ページ)」
8.25朝日新聞社説でも数合わせだと全面的に批判されています。
● 小規模通所授産施設の補助金カット?「補助金25%削減、新体系移行急ぐ(○○ページ)」 新体系に移らないなら今の補助金は下げるぞという分かりやすい残酷な仕打ちです。
● 障害児施設10倍の負担?「成長の場 奪わないで(○○ページ)」 8.24課長会議では、(1)通所施設に通う障害児(未就学)の負担を保育所の保育料程度に(2)入所施設の障害児で、市町村税2万円未満世帯(年収300万〜400万円程度)の負担軽減――の2点。具体的には、通所施設利用者では市町村民税非課税世帯で月1万2600円から9040円に、市町村民税(所得割)2万円未満世帯で月2万8700円から2万0500円に軽減(2009年3月末までの経過措置)する。また入所施設利用者の場合、市町村民税(同)2万円未満世帯で月4万5000円から1万9600円にそれぞれ軽減される。となっていますが、実際の負担はどれくらい軽減されるのでしょうか。
Q6 「あらためて障害者自立支援法では何が変わるのでしょうか?」
障害者自立支援法は将来の介護保険との統合をにらんで介護保険と2003年に始まった障害者支援費制度の仕組みを合体させたようなものとなっています。今回は支援費の部分的な修正ではなく制度全体が変わっています。大きく分ければ以下の3点が変わっていきます。
@負担の仕組みが変わる(応能負担から応益負担=定率負担へ)
負担についてはすでに今年の4月から原則1割の負担に変わっています。障害児の施設についてはこれまで措置制度だったのが10月から原則利用契約制度に変わるため、負担の仕組みも10月に変わることになります。障害児の施設では親の状況などから契約になじまないケースも多く混乱が予想されます。
A支給決定の仕組みが変わる(障害程度区分・審査会・サービス利用計画など)
支給決定の仕組みは介護保険と支援費のミックスであり、共通している部分と違う部分が混在しています。介護保険での要介護度は障害程度区分と呼ばれ全国一律の調査によって6区分となり、区分を基本にしながら本人のニーズを勘案して市町村ごとの支給決定となります。しかし調査自体が障害者のニーズに合っておらず、又スケジュール的に無理があるため、ほとんどの市町村で9月末に調査自体も終わっておらず、暫定的な支給決定となるケースが多くなりそうです。
Bサービス体系全体が変わる(3障害の統合。施設も在宅も、サービスの名前も変わる)
介護などの在宅サービスはこの10月にすべてサービス内容も利用者の範囲もサービス内容も大きく変わります。移動介護などは国事業だったものが市町村事業となり、又、大都市特例が廃止され大阪市などの政令指定都市も都道府県の管轄となる部分が増えます。施設サービスは入所、通所とも5年間かけて変わっていくことになりますが、実際には2〜3年で変わっていくことになりそうです。
わずか1年程度の準備期間でこれだけの大きな改編を行うので、利用者も事業者も市町村も大混乱しています。
●一番変わっていくのは理念
しかし実は一番大きく変わっているのは障害者支援に対する理念(考え方)なのです。現実に打ち出されてくる制度の内容を見ると改めて次のように感じます。今回出されている自立支援とは、かつて言われていた身辺自立、職業自立であり、障害を本人と環境との関係で捉えるのではなく、基本的には本人の「自立」への努力を強制するもの、自立訓練や職業訓練に努力せず効果をあげられない者は必要な福祉サービスを自分の責任(お金)で買うべきだ、というもののようです。現に「障害者自立支援法で障害者自身にも更なる自立への努力が求められている」と強調する障害者団体幹部や専門家が出てきています。費用負担も「月5万円あれば生活できるはず」というデータが元になっているので大変です。
Q7「調査はどこまで進んでいますか? 結果はどうなっていますか?」
大阪市では9月末に調査はほぼ終了する予定ですが全国的には遅れており多くの市町村は10月に間に合いません。結果は障害によって、また市町村によってもバラツキが出そうです。
障害者自立支援法では介護派遣等を利用するすべての障害者に全国一律の調査を行い、障害程度区分を出し、介護派遣の時間数などを支給決定し直すことになっていますが、多くの(ほとんどと言って良いみたいですが・・・)市町村では時間不足です。9月初旬時点で調査自体(およびコンピュータ入力による第1次判定)が終わっている市町村はほとんどなく、その後の審査会(第2次判定)、支給決定まで間に合わないのです。8月24日の全国障害保健主管課長会議のQ&Aではそのことを想定して「みなし決定」という形でこれまで使っていた介護派遣の時間数などを見て区分決定して良い、ということになっています。(区分によって国から市町村への介護給付に関する補助金の額が変わりますが、例えば市町村が調査を経ずに重く区分を想定して、実際には想定より区分が軽くても後で補助金の清算はしなくて良いという説明をしています) 調査結果に関しては同じような障害状況の人でも調査員の資質、同席者の有無、あらかじめ調査項目にどう答えるか準備をしていたのかどうか等によっても大きな差が出ています。大阪市の調査員は社会福祉協議会から派遣される介護保険の調査員経験者(100%?)ですが、障害者のヘルパー経験者かどうかによっても違いがあるようです。調査は普段の生活をまったく知らない人になるのでその日の体調がたまたま良かったかどうかも大きく左右します。調査や区分の矛盾は今後あちこちで噴出してきそうです。
● 障害程度区分の全国状況〜(●●ページ参照)4〜6月時点のデータでは3障害全体では区分3がトップ(一番人数が多い)ですが、身障者は区分6がトップです。ただし調査の早かった大阪市の結果がかなり反映されているようなので今後結果は変わる可能性があります。知的では区分3、精神では区分2がトップです。やはり知的、精神あるいは視覚障害者などはどうしても介護の必要性に比べて軽い区分になってしまいます。調査時点での1次判定(コンピュータ判定)から、2次判定(審査会での判定)では33%が修正されています。知的障害では43%、精神障害では53%の修正(ほとんどが区分を上げる調整)となっており、介護保険での約2割の修正と比べても高い修正率となっています。
Q8 「障害程度区分と介護の時間数の関係はどうなっていますか?」
介護保険と違い区分が決まっても介護等の時間数は障害者のニーズをあらためて聞いて決めることになります。時間数は市町村ごとに作る基準を参考に決まっていきます。
「障害程度区分=利用できるヘルパー時間数の上限ではない」と厚生労働省は何度も説明していますが、ここは大変重要です。区分で決まるのは2つあり、一つは国から市町村への国庫負担金の基準(国から出すお金の計算根拠)ともう一つは利用できるサービスの種類(量=時間数ではない)です。今まで市町村は障害の重さや家族の介護力などを見ておおまかな基準を作って支給決定していましたが、障害者自立支援法では全国一律の調査による新たな障害程度区分が作られ、市町村はこの区分を基準に新たに市町村ごとの支給決定基準を作ることになっています。しかし市町村が作る新たな基準が9月時点でほとんど間に合っていない事と例え基準があってもあくまでこれは目安であり本来は上限ではないことです。これまでもほとんどの市町村では行政内部で使う基準は作っていましたが公表されていませんでした。基準づくりは実際には大変難しい作業であり、障害者や家族等の意見をきちんと聞いて作らないと実際のニーズと矛盾したものになってしまいます。しかし全体的に作業量が膨大な中でこうした余裕は市町村にありません。そうなると市町村におりるお金の基準である国基準をそのまま利用者の基準とする市町村も出てきます。特に市町村には国基準に上乗せする財政的な余裕がない場合(ほとんどがそう!?)は国基準=上限となりかねません。これでは例えば知的障害者では区分3となると居宅介護では4310単位で4万3100円で身体介護(約4000円/時)では月11時間、家事援助でも月28時間(約1600円/時)、つまり国基準どおりだと1日1時間も利用できないことになります。また市町村が決める基準に合わない人は「非定型」としてそれ以上の時間数も市町村で決定できることになりますが、こうした手続きなどがどうなるか注目されます。
Q9 「10月から介護制度はどう変わるのでしょうか?」
障害の種類や重い軽いによって使える介護制度が変わります。制度の名前も変わります。基本的に国事業のヘルプサービスは短時間の居宅介護(基本的に介護保険と同様のホームヘルプ)と長時間対応の重度訪問介護、最重度者対応の重度障害者等包括支援、重度の知的・精神障害者の外出介護である行動援護に分かれます。
(新たなサービス体系については●●ページを見てください)
・いわゆるホームヘルプは身障者の内、重度の全身性障害者(二肢マヒ以上)は重度訪問介護となり移動介護も含まれます。これは支援費での日常生活支援が移ったものですが対象者少し広がったこと、移動介護が加わったことが違います。人工呼吸器を常時使うような、あるいは重度知的障害を併せ持つような最重度の障害者のサービスとして重度障害者等包括支援が始まります。これはホームヘルプやショートステイなどのサービスを自由に組み合わせて使えるものですが、単価が安く(1時間1750円)また実際のケースイメージが国から示されていません。包括対象者は重度訪問介護を利用することもできる(単価的にはこちらの方が高い)ことや包括支援を行う事業所の要件が厳しいので実際に包括支援のサービスがどうなるのかは不透明です。また「行動障害」を持つ知的、精神障害者には行動援護というサービスが用意されていますが、基本的に外出時のサービスです。これは実は昨年の4月より知的障害者には開始されていますが、対象者の範囲の狭さとヘルパー資格の厳しさ等からほとんど利用されていませんでした。今回、利用者が増えることが予想されますが事業所やヘルパーがどれだけ確保されているのかは現時点で不明です。事業所指定は都道府県の管轄で10月にならないと分かりません。行動援護の対象者だと分かっても実際に利用できる事業所があるかどうかはすぐには分からないのです。
Q10「10月から移動介護(ガイドヘルプ)はどう変わるのでしょうか?」
市町村事業となるので市町村ごとに違う制度になります。どう変わるのかを注目し、市町村と話をしておかないと使えない、使いにくい制度になる危険性もあります。
今回一番大きく変わるのは移動介護です。基本的には重度訪問介護・行動援護・重度障害者等包括支援以外の障害者(身体・知的・精神)は市町村事業としての移動支援事業となります。ほとんどの知的障害者の移動介護は市町村事業となります。精神障害者の移動介護は10月から新たに始まりますが、実際にはまだ本人ニーズがあまり表に出てきていません。通院が当初は居宅介護から外れて市町村事業の移動支援になるとなっていましたが、居宅介護の中に残りました。
移動介護は支援費で国制度となったのに一挙に市町村事業に逆戻りです。内容は未定の市町村が多いのですが、利用制限など要注意です。移動介護という名称も移動介護(支援費)・外出介護(4〜9月)・移動支援(10月〜)・移動介護加算(10月〜重度訪問介護の中での呼び名)とまちまちで通称としてはガイドヘルプという言い方もあります。
・大阪市では基本的にはこれまでと同じ51時間の決定となります。
・時間数〜51時間が基本。障害児は12時間が基本。(夏休み等30時間、上限51時間)
・対象者〜視覚障害者(1・2級)、盲ろう者(1・2級)、知的障害者(療育手帳および同程度)、精神障害者(精神障害者保健福祉手帳および同程度)、全身性障害者(1級)、施設入所の全身性1級(これまでの施設ガイドの組み込み)。全身性1級の対象拡大については検討課題。
・ヘルパー資格〜ほぼ従来どおり。これまで移動介護に入れたヘルパーは今後もOKです。問題は新規の研修・資格制度がどうなるか。大阪市は人材育成は都道府県事業だとして大阪府に「丸投げ?」しようとしていますが要注意です。障害者ヘルパー資格は大変複雑であり今後、ホームヘルプが介護福祉士に統一する流れもあり大きな課題となります。。
・単価〜1750円/1時間。875円/30分。身体介護あり、なしの区分はありません。全国的には1000円〜4000円くらいの差が出てきます。
・利用者負担〜検討中。大阪府での市長会での基準(低所得2000円、一般4000円)を下回るくらいの金額で検討している模様です。負担の方法も市町村によって大きな差が出そうです。
・事業者指定〜委託ではなく指定。現在移動介護を行っている事業所はほぼ自動的にOKです。
・利用制限〜通勤、営業。通年かつ長期。社会通念上不適切の3つ以外は基本的にOKで、小規模作業所の送迎はOKです。「通年かつ長期は×」というのはこれまでもあり、又、重度訪問介護でもこの条件がついています(8.24全国課長会議Q&A)が、解釈によっては文化活動やサークル等多くの社会参加が×となってしまい要注意です。通学は通年かつ長期では×ですが、保護者の都合で一時的に介護が必要な場合などはOKでこれまでとおりの運用です。
Q11「10月から作業所はどう変わるのでしょうか?」
小規模作業所(無認可作業所)は国事業(自立支援給付)の生活介護・就労移行・就労継続支援などに移るか、地域活動支援センターに移るか、あるいは現状のままでいくのかの3つの選択となります。しかし実際には・・・
施設体系は5年間かけて移行することになっています。しかし新しい体系は単価が安く、条件が厳しいため、ほとんどの通所施設(授産施設など)は新しい体系に移る具体的なメドが立たない状況です。障害者デイサービスは9月で廃止でしたが、メドがまったく立っておらず来年3月まで「経過的デイサービス」として続くことになっています。作業所がどうなるかは作業所それぞれがどう考えるかというより市町村がどう考えるかが重要です。新たな動きとしては新体系に移ろうとしない事業所が多いため要件緩和や旧体系の切り下げなどがなされようとしています。小規模作業所は大阪市では障害者福祉作業センターという制度名ですが、人数で5ランク(5人〜/7人〜/10人〜/13人〜/15人〜)、開所日が週2日以上と週5日の2ランク、5×2の10ランクがあります。10人で週5日なら重度加算を加えるとおおよそ1000万円くらいの補助金となりますが、国が移行先で設定している地域活動支援センターは750万円という低額でとても移行できません。また改造補助や車両購入補助もありません。しかし障害福祉計画の中で地域活動支援センターの数値目標を出さないといけないため全国の市町村が頭を抱えています。市町村として積極的な移行策や既存の作業所の運営維持のための方策を検討してもらうしかありません。
● 大阪府や大阪市の現状〜●●ページ
● 地域活動支援センターについての厚生労働省資料〜●●ページ(これ以上の詳しい内容を国は示していません)
● 障害者自立支援法の新しい通所系の単価はだいたいこれくらい(20人以上が条件)
* 就労移行支援〜736単位。1単位=10円。
* 就労継続支援(A型=雇用型)〜460単位
* 就労継続支援(B型=非雇用型のT)〜460単位。 (U=1級年金が5割以上)〜504単位。
(計算例) 実通所者が仮に10人、月20日間通所として計算すると…(特甲地で6%アップ)
実際には20人以上なので20人の場合はこれを2倍して下さい。
・就労移行支援 〜736単位×10円×1・06×10人×20日×12ヶ月=1872万3840円
・就労継続支援 〜460単位×10円×1・06×10人×20日×12ヶ月=1170万2400円
・就労継続支援BのU型〜504単位×10円×1・06×10人×20日×12ヶ月=1282万1760円
*生活介護だといくらになるか? 障害程度区分で大きく変わります。
・(例として区分X=平均区分5あたり)〜770単位
〜736単位×10円×1・06×10人×20日×12ヶ月=1958万8800円
・生活介護は現時点では看護師の配置(常駐)、建物設備要件などは大幅に緩和されています。20人以上の法人格は必須でただし就労継続10人,生活介護10人、計20人以上はOKです。
・利用負担は?(
Q12 「グループホームはどうなっていくのでしょうか?」
介護の要らない軽度のみのグループホームと介護の必要な中重度のケアホームに分けられます。グループホームという制度の趣旨も実態も大きく変わっていきます。
ケアホームは高齢者のグループホームがモデル。ミニ施設化する危険性があります。基本的に職員のみの体制となりますが、事業者の責任で外部へのホームヘルプ委託可能。(同一法人内のヘルプ事業所は利用可能)ただし全体の補助金は同じなのでホームヘルプを利用するためには職員の人件費を削ることになります。1住居は2名以上。1法人での標準の人数は30人。グループホーム・ケアホームの体制はサービス管理責任者+世話人+生活支援員で構成。生活支援員は障害程度区分によって補助単価が決まるので障害程度区分が低いと非常に低い補助金となります。国は効率的な経営を基本に考えているので1法人で多人数の複数のケアホーム・グループホームを運営し、世話人はいくつかのホームをまとめて担当するイメージ。
基本的に大阪などでは重度障害者がグループホームに入居し、個別のニーズに応じてホームヘルパーをプラスして利用していますが、今後は基本的にグループホームでのホームヘルパー利用はできなくなり、1年半ホームヘルプを利用できる経過措置はありますが、運営費自体が大幅に減額されるためグループホーム自体が維持できるかどうかの瀬戸際に立っています。また精神障害者のグループホームでは精神科病院への入退院を繰り返す入居者の問題が大きく、入院しても帰ってくるための部屋の確保と職員による入院中の訪問等のケアが不可欠ですが、新制度では入院すると補助金が無くなってしまいます。8.24全国課長会議で月1万円程度の加算が付くようになりましたが低額すぎて多くのグループホームが10月を前にして苦悩しています。すでに精神障害者のグループホームを廃止した所も出ているくらいです。
*身障グループホームについては大阪市,
Q13 「8月24日の全国障害者主管課長会議で出されたことは何ですか?」
・今回は重度訪問介護に関する部分のみ掲載します。
@ 現在、日常生活支援の支給決定を受けている人で、重度訪問介護の対象外になる人の救済策が出ました。
重度訪問介護の対象者は下記の2点が必須条件でした。
・ 障害程度区分4以上
・ 認定調査項目の「歩行」「移乗」「排尿」「排便」のいずれもが「できる」以外の人
これだと、現在、日常生活支援を受けている人でも対象外となる人があるので、見直しをして欲しいと要望してきました。その結果、経過措置として下記のようになりました。
・ 障害程度区分3以上で
・ 日常生活支援および外出介護の月の支給決定の合計が125時間を超える者
この2つを満たす人は、重度訪問の対象者となります。経過措置の期間は、障害程度区分の有効期間(最大で3年となっています)です。国庫負担基準は152,200円です(区分4よりも少ない金額)。
A 重度訪問介護の請求(計算)方法について 例えば朝2時間、夜4時間使った場合など請求方法によって金額が違ってきます。簡単に言うと厚生労働省は低い金額になるように計算方法を考えています。
・重度訪問介護を1日に複数回実施した場合、どのように報酬算定するのか。
→重度訪問介護については、複数回であっても1日分を通算して報酬算定する。ただし、サービス提供が別事業者であればそれぞれ別々に算定する。
・重度訪問介護について、3時間未満の利用は可能か。
→同一箇所に長時間滞在し、サービス提供を行う形態である重度訪問介護の支給決定は1日3時間以上を基本とするが、請求は3時間未満でも可能である。
・重度訪問介護の移動加算に関して時間数を決定する場合、重度訪問介護全体の時間数の内数となるのか。
→全体の内数となる。なお、1日に複数回移動した場合であっても1日分を通算して報酬算定するが、別事業者であれば別々に算定する。
B 重度訪問介護に「見守り介助」が入りました。
重度障害者のいわゆる「見守り介助」が含まれるのかどうかということです。これまでの日常生活支援は、含まれると書かれていたのですが、重度訪問には書かれておりませんでした。そのため、全国大行動でもこの課題について春から継続交渉をしてきました。その結果、含まれると判断され、ここに書かれました。もし見守り介助が入らないとどうなるか?〜食事介護や家事のあいまに雑談したり、障害者がパソコンを打っている間に待機したりなど制度上認められないことになります。知的障害者等で実際に長時間介護が必要なケースでは見守りが認められないので支援体制が非常に難しくなります。
C 外出先の制限
これまでと同じく、「経済活動に関わる外出(通勤)」「通年かつ長期にわたる外出」は認められないということです。通年長期でなければ通学もOKということです。これはQ&Aに出ていますが、厳しく解釈すると多くの外出はダメになります。国は作業所は以前からダメで、音楽や絵,スポーツなどの習い事も続けていくとダメということになります。
D 重度訪問介護の居宅介護との併給
同一事業所では重度訪問と居宅介護(家事援助も)との併給はできません。しかし、別事業所なら併給が認められました。現行の日常生活支援と身体介護の併給と同様のルールです。 朝1時間、夜5時間の介助が必要な人などは、朝は高い身体介護の単価で介護保険等の事業所と契約し、夜は安い単価の重度訪問をCILなどのヘルパーで使っているケース等です。併給ができないと朝の1時間も重度訪問の安い単価になってしまい、人の確保が難しいことから、現行のルールの適用を要望し認められました。(ただし
E 重度訪問介助者養成修了者(ヘルパー資格)「
・重度訪問介護の介助者養成講座は、10時間の基礎研修と、さらに10時間の追加研修があります。基礎研修を受けた人は、重度訪問介護でも障害程度区分6の人の介助には入れません。程度区分6の人の介助に入るには、追加の10時間研修を受けなければなりません。
・これまでの資格保持者〜これまでに介護福祉士、1〜3級ヘルパー、日常生活支援の介助資格を持っている人は、重度訪問の程度区分6の人の介助にはいるときは、上記Fと同じように追加10時間研修を受けなければならないのか?という質問です。これは追加10時間研修は必要ありません。これまで上記のいずれかの資格を持っていた人(2003年時の見なし資格も含みます)は、新たに追加研修を受ける必要はありません。
・介護保険の1〜3級ヘルパー資格保持者と障害も全く同じ資格(1〜3級ヘルパー)と見なします、ということです。実は同じヘルパー2級でも当初は介護保険の2級と障害者制度の2級は違っていて介護保険での2級は障害者制度に入れるがその逆はダメなどとなっていました。いずれにせよヘルパー資格制度は移動支援も含めると本当に複雑です。
F
通院介助が新しく加わりました。
これは8月4日の通知ですが、居宅介護の中に通院介助と通院等乗降介助が加わりました。これまでは例えば精神障害者の通院は居宅介護(国事業)ではなくの移動支援事業(市町村事業)になると言われていたのが居宅介護の中に正式に入りました。単価は身体介護あり型と身体介護なし型に分かれます。
Q14 「最新の情報はどこで入手したらよいですか?」
最新の情報はホームページから入手しましょう!残念ながら中部のホームページでは障害者自立支援法情報をアップできていません。
● 【厚生労働省の障害者福祉情報】・・最新の課長会議資料などは下のWAMネットになります。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/index.html
● 【WAMネット】 独立行政法人 福祉医療機構の総合情報サイト。国の最新情報や事業所リストなどの厚生労働省からの情報がアップされています。
http://www.wam.go.jp/
●【大阪府の障害者自立支援法についてのお知らせ】・・事業所申請書類や国の通知なども掲載
http://www.pref.osaka.jp/shogaifukushi/shienpi/index.htm
●奈良の障害者団体「フリーダム21」〜過去のテレビ放送、新聞などもチェックできます。
●DPI(障害者インターナショナル日本会議)〜「障害者の地域生活確立の実現を求める全国大行動」 実行委員会のホームページとリンクしています。障害者団体の動きや国会、厚生労働省の最新の動きが掲載されています。サービス体系表あり。 http://www.dpi-japan.org/
●JIL(全国自立生活センター協議会)〜「障害者の地域生活確立の実現を求める全国大行動」 実行委員会のホームページとリンクしています。
http://www.j-il.jp/ 「障害者自立支援法の統一テキスト」は全国大行動のホームページから
● このままの障害者自立支援法では自立できません。7 月5日緊急行動実〜さらに幅広い、最新の情報が掲載されています。 http://www.normanet.ne.jp/~jadh/75action.html 特設掲示板が超お薦め(ただし情報量がすごく多いです)
●全国介護保障協議会 〜(全国障害者介護制度情報)介護に関わる制度については最新で詳細な情報が掲載されています。ホームヘルプ関係では超お勧め。 goseido.net/
Q15 受給者証が送られてきたのですが、暫定という朱字でゴム印が押してありました。どういう意味でしょうか? 」(「大阪市の場合」という前提で読んで下さい)
10月から正式スタートの予定だった障害者自立支援法ですが、支給決定自体も全国的にも遅れています。大阪市もまだまだ終わっていません。大阪市によると9月終わりで5〜6割ぐらいしか終わっていないだろうと言うことです。そこで暫定的に仮決定で受給者証を送っています。
この暫定的な支給決定に関しては、従来通りの時間数が出ています。
有効期間は10月1日から12月末日の3ヶ月間です。この間に順次、サービスの利用希望の調査を受けて、サービス利用計画案を作成します。それから本支給決定になります。この有効期間の開始は原則2007年(平成19年)1月1日からになりますが、12月末日をまたぎ本支給決定を希望される場合は計画案作成日の次月初めから可能です。もっと早くから始めたいという人は、支給決定が降りた日から始めることも可能です。
Q16 今までと同じサービスが受けられますか?(「大阪市の場合」という前提で読んで下さい)
暫定的な支給決定に関しては、従来通りの時間数が出ています。
ただ、外出介護や障害者デイサービスに関しては地域生活支援事業のサービスとなり、みなし支給決定にため別の受給者証になります。
しかし正式な決定の場合は、市が作った支給決定基準表を見ても分るように、認定された区分によって、今まで使っていた決定時間より支給決定時間が引き下がる場合もあります。例えば障害程度区分が低く出てしまって、時間数が希望時間より少ない場合がそれに当たります。
障害程度区分が3以上の人で日常生活支援と外出介護の合計時間が付き125時間を越えて支給決定されていた人は、経過措置として障害程度区分の有効期間に限り重度訪問介護の対象となります。(大阪市の支給決定基準は通信9月号を参照してください)
Q17
障害程度区分が低く認定されてしまいました。利用可能時間が今まで受けていた時間より低くなってしまいました。生活ができないので何とかしたいのですが…。
(「大阪市の場合」という前提で読んで下さい)
「非定型」として希望通りの時間数を申請することができます。
(
全国的な実態はまだ分かっていません。暫定支給が多くサービス利用時間はあまり下がっていないように見えますが、新規の利用者などには厳しい決定をする市町村も出てきています。
10月で大きく変わった介護制度。移動支援事業などは市町村事業となり、ホームヘルプ関係も内容、名称などが変わっています。で、実態はどうなのか?これが実ははっきりしません。というのも4月から始まった調査〜区分決定〜支給決定がほとんどの市町村で9月までには終わっておらず、暫定支給が多いからです。全国でトップクラスの早さだったはずの大阪市でも区によっては過半数の利用者が暫定支給となっています。暫定支給の場合は基本的に12月中までは9月まで受けていたサービスと同じ時間数の決定となるためとりあえず時間数は守られています。正式な支給決定では障害程度区分(1〜6)によってサービス利用時間の基準が示されているので区分によって時間数が上下します。大阪市でも区分によって自動的に上がった人、逆にかなり下がる人が出ています。ただ支給決定基準を持たない市町村も多く、新規の利用者には国庫負担基準額どおりかそれ以下で決定したり、宮城県名取市のように24時間介護が必要な障害者に300時間もいきなり下げてきた市もあるようです。障害程度区分も支給決定も実際には全国の市町村で大きな差が出ています。
*国庫負担基準額〜障害程度区分によって国から市町村に下りるお金の基準(国はこの基準額の半分を補助)。本来は一人一人の支給決定時間数はニーズを元に決定されることになっており直接は無関係。この基準とおりだと例えば知的障害者・区分4だと国庫負担基準81,000円/月なので身体介護(4000円)なら月20時間、家事援助(1500円)で54時間、半分づつ使うケースで29時間(つまり1日1時間のみ・・・)の決定となります。区分2だと29,100円なのでそれぞれ7時間、19時間、10時間とほとんど使えないような時間数となります。基準額の高い重度訪問介護なら区分4で190,200円なので、1600円単価で割ると118時間となります。ただし重度訪問介護はこれまで別だった移動介護の時間数を含む時間数です。居宅介護利用者の移動介護は移動支援となり市町村事業で別になります。
障害者自立支援法でこの10月から介護制度の体系がすべて変わりました。重度訪問介護はこれまでの日常生活支援が移行したものですが、いくつか大きな違いがあります。
・言葉としては介護保険のホームヘルプは「訪問介護」と呼ばれていますが、障害者の制度では訪問介護にあたるのが「居宅介護」です。(名前がころころ変わってややこしい・・)2003年度から始まった支援費制度では日常生活支援ですが、それ以前は全身性障害者介護人派遣事業と呼ばれていた制度が元になっています。これは重度障害者の自立生活を支援するための制度で障害者自ら(あるいは団体)が介護者を募集/研修/調整するものでした。行政から派遣されるホームヘルパー(実際には社協ヘルパーなど)と違い有償ボランティアとも言える制度でした。両方の制度をあわせて使う併給はOKでした。ただ全国どこにでもあった制度ではなく障害者団体が市町村と交渉して作り、時間数を伸ばしてきたものです。
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対象〜全身性障害(四肢マヒ)からニ肢以上のマヒとなりました。ただし条件として区分4以上(区分3なら月125時間以上の利用者が8月24日課長会議で追加された)、調査項目の「歩行」「移乗」「排尿」「排便」のいずれもが「できる」以外(=この4項目のいずれもが介助や支援が必要)となっています。区分4でも例えば「排尿=おしっこは自分でできます」となった人は対象外となります。厚労省の試算では日常生活支援からの移行は8割程度だそうですが結果は未集約です。
*児童〜15歳以上で特に重度で時間数を伸ばしたい人は児童相談所の判断を元に居宅介護でなく重度訪問介護の利用も可能です。
「重度訪問介護について、15歳以上で児童福祉法63条の4の規定により児童相談所長が重度訪問介護を利用することが適当であると認め、市町村長に通知した場合、障害者とみなし、障害者の手続きに沿って支給の要否を決定する。(3月1日全国課長会議資料)」
● 内容〜基本的な内容は同じですが、日常生活支援は居宅内だけのサービスだったのが重度訪問介護では移動介護が入りました。移動が加わったこと以外は重度訪問介護に変わることで使えなくなったり、逆に使えるようになったりという変更はありません。
時間数は例えば日常生活支援200時間と移動介護が50時間だった人なら重度訪問介護250時間の決定となっています。決定内容では時間数は250時間、その内移動加算で50時間と表記されています。250時間+50時間=300時間と勘違いする人もいるようです。なお、少々(かなり?)マニアックな話ですが、2006年3月までは「移動介護」、2006年4〜9月までは「外出介護」、10月からは重度訪問介護では「移動加算」、重度訪問介護や行動援護以外の人は市町村事業の「移動支援」と使われる言葉が微妙に変わっています。新法での言葉は「介護」は国制度、「支援」は市町村事業という使い分けのようです。内容的にはガイドヘルプも同じ意味です。
●見守りは入ります〜重度訪問介護は3時間以上の長時間介護に対応した制度であり、実際に常に身体介護や家事援助などの直接的な介護をしているわけではなく、コミュニケーションや待機的な時間も含まれます。こうした見守りが認められないとトイレや水分補給、体位変換、身の回りの介護等が断続的に必要な重度障害者(特に一人暮らしなど)では生活が維持できません。ここがあいまいでしたが8月24日の課長会議で正式に認められました。など国の説明では日常生活支援と重度訪問介護はそれぞれ以下のような表現となっています。
・ 日常生活支援〜「日常生活支援全般に常時の支援を要する全身性障害者に対して、食事や排せつ等の身体介護、調理や洗濯等の家事援助、コミュニケーション支援や家電製品等の操作等の援助が比較的長時間に渡り、断続的に提供されるような支援をいう」
・ この法律において「重度訪問介護」とは、重度の肢体不自由者であって常時介護を要する障害者につき、居宅における入浴、排せつ又は食事の介護その他の厚生労働省令で定める便宜及び外出時における移動中の介護を総合的に供与することをいう。(障害者自立支援法 第5条3)
● 単価〜特に事業者にとって注目するのが単価の変化。しかし単価は結局は利用者のサービスに跳ね返ってきます。単価が安いという理由で派遣を拒否されるケースが徐々に増えているようです。
おおざっぱに言うと日常生活支援から重度訪問介護に移ると1割程度下がる人が多く出ます。単価の比較は意外と難しいのですが次のような計算となります。居宅内の介護自体は日常生活支援では1650円程度だったのが、重度訪問介護では区分によって3ランクの単価となり、区分4・5=1600円、区分6=1720円、区分6の中での最重度(包括支援対象者)=1840円となります。(これは国単価なので市町村によって若干アップします。大阪市なら特甲地で6%アップ。後、実際の金額は時間帯、時間の長さによって変わっていき複雑な計算となります)しかし問題は移動介護。これまで日常生活支援は移動介護が別サービスで、移動介護には身体介護あり型(約4000円)と身体介護なし型(約1500円)の2つがありました。身体介護あり・なしの割合は市町村によって違うのですが大まかには3:7程度です。重度で一人暮らしの障害者の多くは単価の安い日常生活支援と単価の高い移動の身体介護ありを組み合わせて使っていたのですが、これが重度訪問介護になると移動加算となり結果的にトータルでは下がることになります。逆にこれまで移動の身体介護なし型だった人、10月から包括支援対象者になった人で重度訪問介護を使う人だと若干上がる人も出てきます。
総じて単価が安いというのが重度訪問介護なので、これまで居宅介護(身体介護・家事援助)を使っていた人が10月から一方的に重度訪問介護に切り替えられたということが全国で起こっています。(これまで日常生活支援を使っていた人が区分の関係で重度訪問介護に移れないという課題もあったのですが、区分3で月125時間利用者はOKという形で認められるという逆の課題もあります)
*移動加算単価(時間外割増など無し)
1時間以内1000円、2時間以内1500円、3時間以内2000円、3時間を越える2500円。
移動自体はは毎日3時間を越えて何時間でもOKだが、加算は2500円分までしか付かないということになります。また朝1時間、夜1時間の移動では1時間づつ(2000円)でなく合計2時間の加算請求(1500円)となります。
● ヘルパー資格〜いわゆるヘルパー資格(3級以上で2級、1級、介護福祉士)を持っている人、これまでの日常生活支援の資格を持っている人は継続して入ることができます。また重度訪問介護の新しい資格としては国基準では20時間講習。区分3、4、5なら10時間講習。 大阪府ではなぜか10時間上乗せして30時間講習として設定しています。
重度訪問介護の中に移動加算の時間が入りますが、移動加算の時間のための資格は不要です。9月までは移動介護が別でしたが、車いす(肢体不自由)の移動の場合ヘルパー2級だけではダメで移動資格が別に必要だったため資格制度としては少しすっきりしたとも言えます。ただ重度訪問介護の子講座指定は大阪市から大阪府に変わり、府の講座要件(講師要件など)が厳しくなっていることから養成講座の開催がやりにくくなりそうです。
● 使える時間数と請求方法〜1時間単位ですが、30分利用も可能。月単位での利用できる支給決定時間は同じでも毎日使う時間数の考えと請求方法が変わりました。これまで日常生活支援は1.5時間以上で30分ごとの設定となっていましたが、重度訪問介護では1時間ごとの単価設定です。30分単位での利用も可能です。請求方法は1回ごとではなく1日トータルでの請求となっています。例えば朝1.5時間、昼2時間、夜3.5時間だとすると1日7時間の請求となります。朝1.5時間、昼2時間、夜3時間だと合計6.5時間で切り上げて7時間の請求となります。国はそもそも重度訪問介護は3時間以上の長時間介護が基本で30分単位の利用は想定していません。しかし実際の使い方は人によって千差万別なのでサービス利用計画と利用実態、請求の矛盾も出てきそうです。
朝夜(6〜8時/18〜22時)の25%アップ、深夜帯(22〜6時)の50%アップはこれまでとおりです。これだけ聞くと簡単そうですが、時間帯を超える場合、介護者の資格、2人派遣などによって請求コードが違うので事務的には大変複雑になっています。
利用する側からすると30分単位でも使え利用しやすい面もありますが、複数の事業所を利用しているようなケースでは請求方法が事業所ごとになるので大変複雑になります。
● 重度訪問介護の居宅介護との併給は?〜別事業所なら併給(両方使う)事は可能。同一事業所では重度訪問と居宅介護(家事援助も)との併給はできません。しかし、別事業所なら併給が認められました。日常生活支援と身体介護の併給と同様のルールです。 朝1時間、夜5時間の介助が必要な人などは、朝は高い身体介護の単価で介護保険等の事業所と契約し、夜は安い単価の重度訪問をCILなどのヘルパーで使っているケース等です。大阪市でも少数ですが、併給のケースがあります。
支援費以前はホームヘルパーと全身性障害者介護人派遣事業との併給は普通に行われていました。併給がないため例えば居宅介護(身体介護中心)で80時間の人が時間数を伸ばすために100時間以上の重度訪問介護になっても単価が2倍以上違うため200時間程度を超えないと事業所に入るお金は大きく引き下がるという矛盾もあります。これは軽度=短時間介護と重度=長時間介護を機械的に分けてしまったことから来ています。
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Qおまけ「重度障害者等包括支援や行動援護はどうなっていますか?」
包括支援は大阪市では事業者も利用者もいません。行動援護は極めて少数です。
状況はきちんと集約できていませんが、極めて重度の障害者に対応したサービスの包括支援については対象者は身障、知的ともいますが、単価も低く事業者もいない、実質使えるサービスになってないことでサービスとしては始まっていません。行動援護も1割負担、利用制限(1日5時間まで)、ヘルパー要件の厳しさなどもあり、支給決定/事業者とも極めて少ないようです。
Qおまけ「移動支援事業はどうなっていますか?」
大阪市では基本的にこれまでの利用者となっています。
●身障・1級・全身性でなくてもこれに順ずる障害程度でニーズがあれば区役所〜市役所と協議して認められる可能性があります。
● 2人派遣は可能か?〜大阪市の2人派遣請求コードはないのですが、これまで通り利用可能です。重度訪問介護は国制度で2人派遣コードが無いため11月からは請求できないとなっています。(必要性はあるのに請求コードが無いからダメとはおかしい! 大阪市では10月のみOK)
Q20 12月26日全国課長会議で出された見直しはどんな内容ですか?
大きくは、通所施設とホームヘルプなどの在宅サービスを使った場合の利用者負担の軽減(上限額を現在の4分の1に下げる)と通所施設の収入を90%保障するなどの事業者への激変緩和措置と新たなサービスへの移行のための緊急措置の3つです。平成18(2006)年度も含め3年間で1200億円の予算となっています。
利用負担を4分の1に下げるというのはかなり大きな改正ですが、単価やシステム、障害程度区分など基本的なものは何も変わっていません。またサービス利用者の全員の上限を4分の1に下げるのではありません。資産要件などでクリアした人だけが対象となります。1割負担と施設への日払い方式は昨年の4月に、介護サービス等の改編は10月に始まったばかり。しかし与党としてもマスコミや議員の地元で聞こえてくるのは障害者自立支援法の悪い話ばかり、このままでは来年の選挙もあり、ほってはおけない。ただ法律自体が間違っていましたとは言えないので「法律の目指すものや内容は良かったのだが、利用者や事業者が抜本的な改革について来られなかった」ということで緊急出された対策のようです。施設関係者からこのままでは事業運営ができないという強力な働きかけもあったようです。
これまでも社会福祉サービスを利用する低所得者のみ上限額を2分の1に下げる軽減策がありましたが、実際の対象者は限られていました。例えば長時間介護を必要とする重度で一人暮らしをしている障害者の場合、ほとんどはNPO法人(特定非営利活動法人)を利用していました。家族同居ではほとんどが一般世帯であり、軽減策を利用している人は24%のみ。また授産施設などでは「工賃より利用料が大きいのはおかしい」という声が大きく、障害児の世帯でも若い世帯では負担感が大きく、親が障害をまだ受容できていない段階での1割負担や契約はなじまないという声も根強くありました。
しかし今回の見直しはあくまで法律自体の基本は変えずにあくまで利用負担の軽減策の拡大であり、かつ平成21年度(2009年度)は介護保険との統合が予定されているため、今回の対策もすべて平成18、19、20年度(2006年度〜2008年度)の3年間の経過措置となっています。
利用者の軽減措置は今年の4月から(19年度&20年度)となります。
1、通所サービスと在宅サービスの利用者への軽減措置
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これまでは社会福祉法人(社福)のみが軽減措置の対象事業者でしたが、NPO法人などすべての事業者の利用者が対象となります。
これまでは事業者ごとの軽減だったので複数の事業者を利用した場合には結果的に負担軽減がされないケース(例えば1万5000円が7500円になっても2つの事業者を使えば7500円+7500円=1万5000円)もありましたが、今回は一人一人の上限額の軽減となるので複数事業者を利用しても上限額はアップしません。また軽減を行った事業者の持ち出しもなくなります。これまでは利用者の軽減のために社福が一部を負担していましたが、こうした負担が0円となります。社福減免という言葉もなくなります。
A
対象となる世帯
収入ベースで概ね600万円まで(市長村民税の所得割10万円未満まで)に拡大。