皆様におかれましては、日々、障害者の完全参加と平等の実現に向けてご尽力のことと存じます。
1994年3月に策定された「障害者支援に関する大阪市新長期計画」では、その基本理念に「自立生活の確立」を掲げています。そして、この新長期計画の後期重点計画として、「大阪市障害者支援プラン」が昨年度策定されました。
大阪市では、自立生活を目指した当事者活動の場として、作業所やグループホーム等が設立・運営されてきました。これらの活動が背景となり、ホームヘルパー・ガイドヘルパーや全身性障害者介護人派遣事業、グループホーム等の自立生活に関連した制度が一定充実してきました。また、リフト付きバスやノンステップバス、そして私鉄や地下鉄でのエレベーター設置等の福祉のまちづくり等も一定進んできました。
しかし、多くの障害者が地域での自立生活を望みながらも、そのために必要な経験や知識を身につけたり、そのための支援を得る機会が限られ、「夢」のままに終わりがちです。また、ホームヘルパーをはじめとする介護サービスや社会資源の活用・連携、開拓も大きな課題です。
障害者の立場に立ち、自立生活実現に向けた支援やコーディネートを進めていく活動が、今後ますます重要になってきます。障害者が中心になって運営する自立生活センターが全国的にも注目されてきています。1991年に「福祉の受け手から担い手へ」を合言葉に設立された自立生活センターの全国組織・JIL(全国自立生活センター協議会)も、その加盟団体は全国各地80近くの団体に及ぶまでになっています。
昨年度策定された「大阪市障害者支援プラン」では、「ピアカウンセリング、各種制度の利用援助や社会資源の活用等を行う自立生活支援センターを地域の障害者支援の拠点施設の一つとして位置付けその展開を図る」と述べられています。
大阪市では、1994年に自立生活支援センター・ピア大阪が設立されています。公的施設の中に設置された自立生活センターとして、そのユニークな運営形態は全国的にも注目されています。このピア大阪とも連携をとる形で、より地域に密着した自立生活センターが大阪市内各地で設立されていくことが求められています。事実、「日本版自立生活センターへの助成制度」とも言われている、国の市町村障害者生活支援事業は「30万人に2ヶ所の設置」がうたわれており、大阪市で言えば身体・知的・精神、各障害ごとに18ヶ所ずつの設置が必要となることになります。言うまでもなく障害者の自立生活実現には各種機関や団体、個人の連携・ご協力が必要不可欠です。志はあっても、よちよち歩きのナビ。ぜひ、皆様のご支援・ご協力をお願いする次第です。
私たちは、案内人として、多くの障害者の皆さんとともに自立生活実現に向けた航路・旅を、進めていきたいと考えています。
Network(ネットワーク)=自立生活実現に向けたネットワーク・各種社会資源の連携
Adovocacy(アドボカシー)=障害者の立場に立った権利擁護活動
Vision(ビジョン)=自立生活への展望をしっかりとしたものに
Independence(インディペンデンス)=障害者自らの意志に基づく自立を
の頭文字でもあります。